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読書メモ: はじめてのアメリカ音楽史(5) ソウル、ファンク、ヒップホップ

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ソウル

ソウルのカルチャーは公民権運動と連動して黒人のアイデンティティを高めた。

Ray Charles の曲は、全体のフォームはブルーズ、コール&レスポンスはゴスペルだが歌詞は神を讃えていなかった。

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有名なアーティスト

Ray Charles をリスペクトしつつ、ソウルの代表的なアーティストになったのが Stevie Wonder

  • Stevie Wonder
    • Tribute to Uncle Ray
    • Talking Book
    • Innervisions
    • Fulfillingness' First Finale
    • Songs in the Key of Life

Aretha Franklin もソウル歌手を代表する存在。公民権運動やフェミニズムで活躍した。

Aretha は次のアーティストから直接手ほどきを受けたり影響を受けたりしている。

  • Lavern Baker
  • Dinah Washington
  • Al Green
  • James Cleveland

次のようなアーティストも有名。いずれも若くして事故、事件等で亡くなっている。

  • Sam Cooke

    • You Send Me
    • A Change is Gonna Come
    • Wonderful World
    • The Man and His Music
  • The Soul Strirrers

  • Otis Redding

    • Mr. Pitiful
    • I've Been Loving You Too Long
    • The Dock of The Bay
    • Otis Blue
  • Marvin Gaye

MotownStax

デトロイトMotown、メンフィスの Stax が二大レコード会社だった。Motown は白人市場を意識、Stax は泥くさい路線だった。

Motown

  • Smokey Robinson
    • The Tracks of My Tears
  • The Funk Brothers
  • The Supremes / You Can't Hurry Love

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Stax

  • Booker T. & the M. G's

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その他 Motown

  • Jackie Wilson
  • Smokey Robinson & The Miracles
  • Jimmy Ruffin
  • The Temptations
  • Four Tops
  • The Jackson Five
  • Mary Wells
  • The Supremes
  • Martha and the Vandellas
  • Gladys Knight & The Pips

その他 Stax(提携のSatellite, Atlanticを含む)

同時代のその他レーベル

  • Little Richard
  • Solomon Burke
  • James Carr
  • The O'Jays
    • Love Train
    • For the Love of Money
    • I Love Music
  • Curtis Mayfield
    • People Get Ready
    • I'm So Proud

ファンク

メロディやコードの流れを重視せずシャウトとグルーヴで引っ張る16ビートの音楽。James Brown の Papa's Got a Brand New Bag が発端。

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Prince は黒人的アイデンティティ、政治的メッセージなどをまったく音楽性に関与させず、白人の市場にアプローチして成功した。

ヒップホップ

Kool Herc らがニューヨークの野外DJパーティにて、2台のターンテーブルを使っておしゃべりしたり歌ったりするヒップホップの原型を作った。ヒップホップは本来、ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティというカルチャー全体を指したもの。

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80年代のRun-DMC 以降、一般の人が知るようになった。

  • Run-D.M.C.
    • Walk This Way
    • Its Like That
    • Raising Hall

ラップのメッセージ

ゲットー育ちということを売りにしたり差別の告発をテーマにするラッパーも出始めた。ラッパー同士で罵りあう文化もあった。

女性ラッパーは過去には少なかった

その他有名なラッパー

ロサンゼルスでは暴力的な日常をテーマにしたギャングスタラップが流行した。

2000年代を牽引したのは Jay-ZKanye West

また、アトランタ等南部が新たな中心地となった

  • Future
  • Migos

現在はヒップホップは巨大ビジネスになっており、かならずしも貧困や暴力がテーマになっていなかったり冷静に社会を見るラッパーもいる。

  • Kendrick Lamar
    • Damn
    • To Pimp a Butterfly

感想

Motown はあまり好きではなかった。白人向けに脱色された平凡なポップスに聞こえる。何日もブラックミュージックばかり聞いていたから、いいところがごっそり消されたと感じた。

Stevie Wonder, James Brown は普通に好きになった。特に Stevie Wonder はブラックミュージックの枠に収まらない魅力を感じた。アルバム単位でじっくり聞きたくなるような。James Brown はもっと肉体的で、瞬時に火が付く楽しさがある。

ヒップホップは悪そうな感じがすごく嫌いだったがこうして順を追って聞いていくとすんなり受け入れられた。特に、言葉のリズムだったり無機質な反復のトラックだったりが不思議な中毒性を持っている。ギャングスタさがないものだったりトラック自体が面白いものはもっと触れてみたい。Kanye West の Yeezus はかなり実験的でインダストリアルを感じるので昔から好き。